間違いだらけのダイエット〜2〜
- 松本浩彦
- 2017年8月24日
- 読了時間: 4分
更新日:2023年8月29日
前回の続きです。
ここで、あなたの「勘違い度」もしくは「間違い度」のテストをしてみましょう。という話でしたね。
あなたはダイエット中としましょう。
で、朝ご飯に食べると仮定して、瑞々しいグレープフルーツ1個と、生クリームたっぷりのショートケーキ。
さて、どっちがダイエットにいいでしょうか?
正解:ショートケーキ!
理由:フワフワのショートケーキなんてスポンジ生地と生クリームです。
ギュッと握りつぶせばゴルフボール1個分。
かたやグレープフルーツはミッシリと果肉が詰まってますよね。
さらにグレープフルーツの果糖は、ケーキに使われているグラニュー糖の1.7倍も吸収が良いのです。
さらに追い打ち。
柑橘類つまり、レモン、みかん、ハッサク、ポンカン、伊予かん、デコポン……みんな中性脂肪の塊なんですよ! どっちがダイエットに良いか、実はショートケーキなんです。
っていうより、果物は、実は一番太る食べ物なのです。
じゃあ次の問題ね。ギットギトのサーロインステーキ200gと、冷や奴2丁。どっちがダイエットに良いでしょうか?
正解:ステーキ!
理由:豆腐は99%が水。食べてもすぐに消化されるから夜中にお腹が減る。
で、口寂しいから「何かない?」となって、そこらのものをチョコチョコと「つまみ食い」する。
一方、ステーキ200g食べた夜に、さすがに「盗み食い」はしないでしょう?
だから、ステーキだって食べていいんです。
夜中に盗み食いさえしなければ。
まぁね、ステーキと豆腐は良いとして、「果物が一番太る食べ物だ」なんて、信じられない方も多いでしょうね。
じゃあ、ちょっとここで哲学の問題。
植物はいったい何の目的で生きているのでしょうか?
いや、ここは活けとし生けるもの全て、生物の生きる目的は何でしょうか?
答えは自分の遺伝子を残すことです。
生物は全て、自分の遺伝子を後世に伝えることを目的として生きているのです。
それは植物も人間も一緒。
では、果実を付ける植物に目を落としてみましょう。
果実を付ける植物はその果実を、例えばゴリラ君やキリンさんに食べて貰って、少しでも遠くまで行ってもらって糞をして貰い、その種子をできるだけ広い地域にバラ巻いて貰って、自分の子孫を広範囲に残したいのです。
そのためには、ゴリラ君やキリンさんにできるだけ遠くまで行動範囲を広げてもらいたい。
そのために元気でいてもらう必要があります。
だから果実には、糖分、ビタミン、脂質、ミネラル、そんなものをたっぷりと蓄えるのです。
どうです? 哲学的でしょう?
でも、そう考えると、果物って、栄養学的には完全食品ですよね。
そんなもの食べてたら、太って当たり前と思いませんか?
そうなんです。
ビタミンが、とか、朝のフルーツは金の食事とか言って、果物をバクバク食べてませんか?
身体にいいと思って。
そう、確かに身体に良いんです、果物は。
でも、良すぎるんです。
良すぎるから果物は太るんです、いちばん。
はい、これであなたは2つ、自分の勘違いを勉強しました。
でもこれは氷山の一角。
もっともっと、あなたは勘違いしてるはずです。
思い違いをしてるはずです。
繰り返しになりますが、その最たるものを今回の最後に…。
「ダイエットの目的は減量ではない」ということを覚えてください。
ダイエットの目的は「今のあなたの間違った食習慣を改めること」です。
「減量」なんて放っておいても付いてくる、ただの「結果」に過ぎません。
ところが減量を目的にダイエットなんかするから、いびつなダイエットになる。
すぐにリバウンドするのです。
減量なんて、1ヶ月、水だけ飲んでりゃ、10キロくらいすぐに痩せられますよ。
でも、そんな食生活を一生続けられますか?
でも、あなたがトライしてきたダイエットはみんなそれに近いものなんです。
一生続けることなんて、とても出来っこない事をちょっとやって、体重が落ちたら、それで自己満足してまた前の食習慣に戻す。
で、リバウンドする。
その繰り返しじゃあないですか?
だから、減量を目的にしているようではダメなんです。
食習慣、食環境そのものを改めることが「真のダイエット」なんです。
もう一回言いますね。
ダイエットの目的は「減量」ではありません。あなたの「間違った食習慣を改める」ことです。
一度ゆっくりご自身の胸に手を当てて、これまでやってきたダイエット方法を思い返してください。
全〜ッ部、間違いだったんですよ!
そして最後に今回の格言を。
「ダイエットとは、人生観を変える事なり!」