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  • 執筆者の写真松本浩彦

長寿遺伝子とカロリー制限 ~1~

少食にすると「若返りスイッチon」になり、老化を防ぐ

これは、本当です。

間違いありません。 ですが、この話は私が非常勤講師を務める大学で、 生命医科学を学ぶ大学院生相手に講義しているような内容です。全部を1からお書きするとおそらく大半の方はお判りにならないと思いますので、 簡単に障りだけお書きします。

それでもけっこう専門用語がでてきますが、ご容赦ください。


我々の老化をコントロールしているのは「サーチュイン遺伝子(Sirt 1)」と呼ばれ、

すべての人が持っている遺伝子です。 しかし、このサーチュイン遺伝子、たいていの場合、普段はスイッチがオフの状態になっています。 ですので老化を抑制するためには、このサーチュイン遺伝子のスイッチをオンにしなければなりません。 サーチュイン遺伝子は、長寿遺伝子または抗老化遺伝子、飢餓遺伝子とも呼ばれ、 その活性化により生物の寿命が延びるとされています。 サーチュイン遺伝子の活性化により合成されるタンパク質である「サーチュイン」は 「ヒストン脱アセチル化酵素」であるため、ヒストンとDNAの結合に作用し、 遺伝的な調節を行うことで寿命を延ばすと考えられています。 まぁこのあたりは飛ばして読んで下さい。

このサーチュインの作用メカニズムはマサチューセッツ工科大学のレオナルド・ガレンテのグループが1999年に発見しました。 ガレンテ教授は「カロリー制限」に注目し、 酵母菌(パン生地を発酵させるときに使うごくありふれた細菌です)のエサであるブドウ糖の量を減らし、 カロリーを25%程度低く抑えると「NAD(ニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド)という代謝の仲介をする補酵素が出て サーチュイン遺伝子にまとわりつき活性化させることを見つけました。

このNADは我々人間の体にも存在し、摂取カロリーが制限されると、 細胞内のNAD濃度が高くなることが判っています。


つまり、人間もカロリーを制限することでNADが増えると、サーチュイン遺伝子が活性化し、 機能しはじめるのです。これが別名「飢餓遺伝子」と呼ばれる所以です。 ですので、少食にするとサーチュイン遺伝子が活性化、つまりスイッチがオンになり、 老化を抑制してくれるということで、この話は正解なのです。

ただし、カロリーを減らしすぎると、免疫機能が低下したり、 骨密度が減少したりといった副作用もありますので、食べ過ぎず、 栄養バランスのよい食事でカロリーを控えめにすることが、 サーチュイン遺伝子のスイッチをオンにして老化を抑制する秘訣です。

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