リンパマッサージ
- 松本浩彦
- 2017年7月6日
- 読了時間: 2分
更新日:2023年8月28日
リンパマッサージについて、解剖学的にしっかりとその理論を分かっている術者が行なえば効果は絶大です。人間の身体の表面には皮膚があり、その下に皮下組織、まぁたいていは皮下脂肪ですが、その下に筋肉があります。リンパ液は皮膚と筋肉の間、脂肪の中を走るリンパ管の中を流れています。
解剖学的にはその部分を滑走面と言い、これが癒着している時に人は「痛み」を感じます。マッサージや指圧は筋肉に対する刺激を与えるだけで、滑走面には効果はありません。
滑走面をしっかりとマッサージできる解剖学的知識と技術があれば、つまり正しく施術されれば、リンパマッサージは効果があります。
しかしリンパ管は血管と同じく、身体中を隅から隅まで、網の目のように走行していますので、素人にその網の目状の位置とリンパの流れる方向を熟知しろと言うのが無理な話です。
ここからは私の独り言。もともと「リンパマッサージ」なんていう言葉、おかしいと思うんですよね。マッサージとだけ言えば、リンパ管系も含みますから、わざわざ「リンパ」などと付ける必要はないと思うのです。リンパマッサージとわざわざ宣伝してる事自体が、どうも胡散臭いんですよね。顔だけ施術するにしても、本来なら「あん摩・マッサージ・指圧師免許」が必要ですし、免許所持者はわざわざ「リンパマッサージ」なんて宣伝しません。エステやなんかで「リンパマッサージ」と謳っていても、免許をもって居る人は居ないでしょうし(持っておられる方にはゴメンナサイ)。
リンパ浮腫と言う病気があります。これを治療するのは医師で、マッサージ器やリンパドレナージなどの医療行為を行います。これをリンパマッサージと言うのなら、意味は分かりますが、雑誌の広告とかに、よく「顔痩せ」とありますよね、これはあくまで脂肪細胞を縮小させること、もしくは細胞を破壊する医療行為であり、マッサージで脂肪が無くなるのなら、誰も苦労しませんし、そもそも生活習慣病なんて誰もかかりません。
リンパ節を下手にグリグリ揉んだら、炎症を起こしますし、リンパ管のある辺りの皮膚を知らずににマッサージするくらいなら、軽い有酸素運動を続ける方がよっぽど効果的です。
それだけでリンパ流も血流も良くなります。